2019年になりました。
細々と更新しているこのブログも、そこそこ見てくれている人がいるようで感謝です。
今年は更新の頻度をもっと上げていきたいと思います。
さて、2019年の日本のダンスミュージックシーンはどんな方向に進んで行くのか、私見たっぷりに書いていきましょう。
EDMは終焉を迎え、テックハウスがメジャージャンルとなる
海外のシーンを見れば一目瞭然ですが、日本ではいまだにULTRAやEDCがメジャーフェスとなっているので、実感が湧きにくいかもしれません。
EDMは2009年ごろから目が出始め、2018年にEDMの寵児Aviciiが逝去し、DJMagランキング1位のHardwellがギグを無期限中止したことからわかるように、2010年代の収束とともに一つの終わりを迎えたことは明らかでしょう。
メインステージにはテクノやテックハウスが帰り咲きます。
特にスペイン発テックハウスイベントelrowの人気や勢いが顕著で、2018年は日本にも上陸しました。
アーテイストではSolardoやFisherなどのブレイクが目立ち、Laurent GarnierやDennis Ferrerといったベテランへの再評価も強まりました。
また、EDMの源流とも言えるDavid Guettaが、Jack Backという別名義でMark KnightのレーベルToolRoomからトラックをリリースをしていることも、象徴的な出来事ですね。
東京でもVENTやContact Tokyoのようなテクノやテックハウス専門のクラブで大盛況のイベントも見受けられ、今年はこの動きが加速すると考えられます。
フィメールテクノDJの人気が爆発する
2018年はフィーメールテクノDJのライジングスターの活動が目立った年。
特に代表格のNina KravizはもとよりCharlotte de Witte、Amelie Lens、Peggy Gouあたりは大活躍でしたね。
※2018年にContact TokyoにCharlotte de Witteが来日したときはフロアはかなりサウナ状態でした。
Nina Kravizも1月5日にContact Tokyoに来日しますが、アーリーバードチケットはすでに完売しており、それ以上のサウナ状態は必至でしょうね。また、3月には詳細未定ながら、Amelie Lensの来日が予定されているようです。
DJのコモディティ化がさらに進む
かつて技術とセンスのスキル、トラックメイキングの能力の高いDJがリスペクトされていましたが、Steve Lawlerが指摘するように、現在は全く違うものに価値が置かれています。
今時音楽への情熱がなくてもカンタンにDJになれるし、お客さんを呼んでそこそこの有名なクラブ(余談ですが出演することぐらいは今は誰でもできる)という状況は、最終的には「カラオケ」のようなポジションになるのではないと思います。
「誰でもできる、仲間内で楽しくやれればいい、クオリティ無視」といったコンテンツですね笑
僕は知り合いに「すみません、DJコントローラをもらったんで、今度使い方教えてください」とか言われたことがあるのですが、DJはそのぐらい気軽にできるものですし、そこに「音楽への情熱」は特に必要としないのです。
正直この動きは止めることはもう不可能ですし、むしろ今年はさらに加速するでしょう。
音楽に情熱のある人は、ピアノを習うかのごとくDTMをやり、発表の場を自ら探す・作る、あるいはダンスミュージックカルチャーから足を洗い、もっとヒップなカルチャーに飛び込む、というふうに進む道が分かれて行くのでしょうね。
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